怪談「徒然草子」

徒然なるままに、きいぼうどと心にまかせて、古典狂の怪談童話創作家の結果的にここだけの怪しいかもしれない話

2018-07-22から1日間の記事一覧

140字怪談「みのむし」

140字怪談「みのむし」 蓑虫は鬼の子です。鬼に捨てられた哀れな子です。 人食う親の罪なのか、人食う蓑虫の明日の罪なのか。 哀れな衣を着て人を見るとヒトクサイヒトクサイと鳴きます。 もしヒトクサイヒトクサイと鳴く蓑虫をみたら潰しましょう。 鬼に…

140字怪談「らじお」

140字怪談「らじお」 私はラジオが好きです。 その日は夜中までラジオを聞いていました。 眠くなったのでラジオを消して寝ようと思い消しました。 ラジオは消えませんでした。 故障かなと思ったら「8月3日」そう言うとラジオはははははと笑ったのです。…

140字小説「横綱」

140字小説「横綱」 横綱の趣味は川に行くことです。 子供だった時、少年相撲で優勝しました。その次の日に小さな河童の子に相撲で投げられたのです。 横綱になったらまた相撲をしよう、河童は言いました。 川に行くと叫びます。横綱になったぞと。そして…