怪談「徒然草子」

徒然なるままに、きいぼうどと心にまかせて、古典狂の怪談童話創作家の結果的にここだけの怪しいかもしれない話

2018-08-03から1日間の記事一覧

140字小説「ちか(生)」

140字小説「ちか(生)」 ちか(生)をスーパーで買った。寒かろと金の衣をつけてやる。簡単に言えば天ぷらにする。あちあちと音を立てて、野暮ったい衣が美しい金の衣に変わっていく。 スープに泳がせて食べれば、ちか(生)は往生するだろう。西方浄土…

140字怪談「五人天狗」

140字怪談「五人天狗」 山を歩くと細長い人が歩いていた。そんなふらふらしていると手で押してしまうぞと言うと、その人みたいなものは五匹の狸になって山の奥へと入っていった。 そして、お許しをといって3枚の木の葉が私の足元に置かれていた。 意味が…