怪談「徒然草子」

徒然なるままに、きいぼうどと心にまかせて、古典狂の怪談童話創作家の結果的にここだけの怪しいかもしれない話

2018-08-04から1日間の記事一覧

怪談「漆の箱」

怪談「漆の箱」 それは蒸し暑い夜中の話です。 男は変なものを見ました。それは人に見えるのですが、何かがおかしいのです。着物を着たおかっぱ頭の女のようなものが、漆の箱を持って、ゆらんゆらん、ふらんふらんと歩いています。 そのものは男に近づいてき…