怪談「徒然草子」

徒然なるままに、きいぼうどと心にまかせて、古典狂の怪談童話創作家の結果的にここだけの怪しいかもしれない話

2018-10-11から1日間の記事一覧

子供の顔のにわとり

子供の顔のにわとり ヤイチというひどい山賊がいました。 ヤイチは山に来た物を殺し、物をうばったのです。 殺された者の中には子供もたくさんいました。 ヤイチは頭が良かったので、うばった金で商売を始めたのでした。 商売は上手くいきました。 そして孫…

仙人香

仙人香 竜のよだれのお香で龍涎香といいます。 龍涎香は鯨が消化しきれなかったイカなどが石となり、それを出したものです。 そのようなものなので、龍涎香は鯨が出したものを拾うのがふつうです。 とても貴重なお香です。 お香を売るその店にはたくさんの龍…

おいしいね君

おいしいね君 けんたはニンジンが大嫌いです。 机には けんたへ 母さんは今日用事があるので、 ハンバーグを作っておいたから食べてください。 ニンジンもちゃんと食べてください。 母より と書かれた手紙がありました。 けんたはニンジンとにらみあいをして…

天狗娘

「天狗娘」 天狗がおりました。 その天狗は村の娘と約束をしていました。 村を悪い事から守るという約束をしていたのです。 その村はいつも悪い病気や嵐などの人の力ではどうしようもない事に悩んでいました。 村を守るためには力が必要です。天狗だからと何…

首切りみやらび

首切りみやらび 美しい少女が長い髪をふりふり歌を歌います。 はやく かねだせ おまえさま ださなきゃ はさみで ちょんぎるぞ 美しい少女が長い髪をふりふり歌を歌います。 手をふり、足をふり、髪をふり、くるくるおどります。 その姿を見た人々はやんやや…

けろりけろりぱっくんちょ

けろりけろりぱっくんちょ けろりけろりぱっくんちょ 机の上にカエルがいました。 けろりけろりぱっくんちょ 腹に傷のあるカエルはそう鳴いていました。 そのカエルが少年の鼻の穴から出てきたことです。 けろりけろりぱっくんちょ それはきのうから始まった…