140字小説「張物女房」
「張物女房」
木の枠に布を張った物を張物と言う。
画家が張物に女を書いた。
描かれた女は見事だった。
男がその張物の女を気にいったので買った。
男はその張物の女をにやにや眺め過ごしていた。
「そんなぺらぺらの女眺めてどうする」
あきれて友人が聞いた。
「裏に何もないのがただ愛おしい」
男が笑った。
くだらない話です。
二次元最高という意味ではないです。
張物は歌舞伎などの岩などもそういうそうですね。
中身がないものという意味でも使います。