140字小説「往生伝」
「往生伝」
往生伝によると、ずっと極楽の方を向けば、
極楽に行けるという。
その僧は体をひねり極楽から一時も目を離さなかったという。
ずっと見つめればいつか届くのだろうか。
ずっと見つめるとはどういうことか。
飯をくれと鳴き手をふる猫を見て、
そんなことを考えた。
猫はご飯を手に入れた。
往生伝は説話集に紛れ込みます。
宇治拾遺物語にも混ざっています。
説話集なんで混ざるのは当たり前ですけどね。
文体診断
硬めですな。
柔らかいと出てますが。
わざわざこのブログに来て下さったあなたを、私は勝手に大切に思います。