140字小説「100円の表彰状」
五歳の彼は欲しい物は母親にねだる物でした。
欲しい欲しいと叫べば4割の確率で手に入る物です。欲しいものが手に入る確率は値段で変動するのですが、彼にはそれはまだ分かりません。
母親の手伝いをして手に入れた百円玉。その百円玉で彼はジュースを買いました。
そのジュースは表彰状なのです。
松本幸四郎さん、猪瀬直樹さん、小田実さん。
自販機では届かないだろうと、ジュースはスーパーで買ったという設定です。140字にスーパーが入らなかったのです。
わざわざこのブログに来て下さった貴方を私は勝手に大切に思います。