伝聞昔話「ちゅうちゅうどんぶり」(眠らない子への民話)
伝聞昔話「ちゅうちゅうどんぶり」
東の島のネズミたちは困っていた。食べるものがないのである。
西の島なら食べるものがあるだろうと考え、大勢で船に乗って西の島を目指したのだった。
西の島のネズミたちは悲しんでいた。食べるものがなかったのである。
東の島に行けば食べるものがあるはずだと大勢で東の島を目指した。
途中で東の島のネズミと西の島のネズミが出会った。
東の島のネズミは東の島には食べるものがなく、みな飢えているとなげいた。
だから西の島を目指していると言った。
西の島のネズミたちは西の島には何も食べるものがない。
だから東の島で暮らすのだと伝えた。
東の島のネズミも、西の島のネズミも困ってしまった。
なので、ネズミたちは海に飛び込むことにした。
ちゅうちゅうと鳴いて、東の島のネズミは海にどんぶりと飛び込んだ。
ちゅうちゅうと鳴いて、西の島のネズミは海にどんぶりと飛び込んだ。
ちゅうちゅうと鳴いて、東の島のネズミは海にどんぶりと飛び込んだ。
ちゅうちゅうと鳴いて、西の島のネズミは海にどんぶりと飛び込んだ。
ちゅうちゅうと鳴いて、東の島のネズミは海にどんぶりと飛び込んだ。
ちゅうちゅうと鳴いて、西の島のネズミは海にどんぶりと飛び込んだ。
ちゅうちゅうと鳴いて、東の島のネズミは海にどんぶりと飛び込んだ。
ちゅうちゅうと鳴いて、西の島のネズミは海にどんぶりと飛び込んだ。
君が眠るまでこのネズミたちは海に飛び込み続けるのである。
だから君はあきらめて眠るのがよろしい。
お話をねだる子供をあきらめさせるためのお話。
そんな話はいくつかあるようで、この話も子供がもういいというまで、ネズミたちが飛び込み続けます。
なれると、子供は東の島のネズミでもういいと言うそうです。
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※基本的に聞き伝えるという形で、大筋は変えずに思うままに書いております。