140字小説「反魂香」
「反魂香」
二人の老人がつまらない賭けをした。
反魂香という死人が煙に出るお香を焚き、
どちらの思いが強く死んだ女房を思っているか賭けたのである。
思いの強い方の女房が来るだろうと。
香はゆらゆらと何かを映しだした。
煙にはおにぎりが映された。
おっ母の握った握り飯がでたと二人は笑った。
140字小説です
なぜか最近、毎日千字程度の怪談を二つ三つ書いています。
そんな怪談を三十ほど書きました。
なんかこれが怪談のような気がしますが。
怪談のことばっかり考えるのもあれなので、
気晴らしに書いてみようかなって思い書きました。
怪談だと恨みや怨念ばっか書いているので、今回は馬鹿話です。
反魂香は「はんごんこう」とも「はんこんこう」とも言います。
昔のものだと漢字だけなのでしょうね。
読み方はたいてい複数あります。
それでも、「かえったたましいがかおる」とか読む方はいませんね。
「はんこんのこう」なんかはオシャレかなって思ったりします。
「の」とか足してもいいと思うんですよね。
反魂香は反魂樹の汁で作るそうです。
本物を見たことがないので、違ってても知りません。
読み方ですが、古事記も「ふることき」という人もいるそうです。
そんなこともあり、日本語の正解は政府などの広報や報道に使われる言葉で、
それを正しく読むように勉強するのが学校だそうです。
言語って複数の国の言葉に方言が混ざっているので、正しくって大変ですよね。
まぁどうでもいい話です。
本文よりもながい蛇足でした。