怪談「徒然草子」

徒然なるままに、きいぼうどと心にまかせて、古典狂の怪談作家の結果的にここだけの怪しいかもしれない話

伝聞昔話

伝聞昔話「袴垂保昌に会う」(宇治拾遺物語より)

伝聞昔話「袴垂保昌に会う」 袴垂というたいそうな盗賊がいました。 それは十月ごろでした。 衣が欲しくなった袴垂は、いい衣がないかと探していました。 人々が夢の中で笑ったり泣いたりしているころです。 一言で言えば夜です。 朧月の下、衣をたくさん着…

雨月物語まとめと140字小説とURLの再利用?

なんかこのURLにグーグルからアクセスがあるので、再利用できるのか試験です。 雨月物語のまとめの記事になります。 仮名暦のリンクは下に。 artart1982.hatenablog.com おまけで、Twitterに投稿した140字小説。 140字小説「横綱」 横綱の趣味は川に行…

伝聞昔話「犬頭糸」(今昔物語より)

伝聞昔話「犬頭糸」 三河の国に二人の妻に養蚕をさせ、儲けていた郡司がいました。 なぜか本妻の蚕が全部死んでしまいました。 郡司は本妻が何か悪いことをした祟りだと思い、本妻から離れたのでした。 郡司が通わなくなり、本妻は二人の従事と共に貧しく心…

伝聞昔話「毘沙門天の文」(宇治拾遺物語より)

伝聞昔話「毘沙門天の文の話」 越前国に伊良緑野世恒という者がいました。 伊良は毘沙門天に一途に祈っていました。 祈っている間は何も食べなかったので、伊良はとても腹が減っていました。 「一途に飯も忘れ祈っていたので、腹が減ってしまいました。どう…

伝聞昔話「イリセートサットの怪物」(小泉八雲より)

伝聞昔話「イリセートサットの怪物」 そこは神々が最後の仕上げを忘れた地域です。 そこでは黒い海と鉛色の霧以外は、全ての物が白かったのです。 そこは陸と海の境目があいまいでした。 氷の頂は太さを気ままに変え、気ままに動き、絶滅した生き物の記録の…

伝聞昔話「聖滝川の聖」(宇治拾遺物語より)

伝聞昔話「聖滝川の聖」 聖滝川の奥、柴でできた庵に暮らす聖がいました。 その聖は、水が欲しい時は水瓶を川に飛ばしてくんでいました。 一途に修行をした聖でした。 しかし、年月が経つほど、自分より優れた聖はいないと思うようになりました。

伝聞昔話「夢童」(宇治拾遺物語より)

伝聞昔話「夢童」 堀川太政大臣兼道公という人が重い流行り病にかかりました。 名の通った僧は皆祈祷しましたが、殿の体は良くなりませんでした。 極楽寺はその殿が作った寺です。 混乱しているからでしょうか、極楽寺の者は誰も祈祷に呼ばれなかったのです。

伝聞昔話「竜宮の乙女(浦島太郎)」(小泉八雲より)

伝聞昔話「竜宮の乙女」 それは、四百七十九年の話でございます。 今の神奈川県あたりの住之江の岸から浦島太郎という漁師が漁に出ました。 それは夏の日でした。 浦島太郎は亀を釣りました。 「亀は海の竜王様の使いとされて、千年も万年も生きるという。亀…

伝聞昔話「死体のり」(小泉八雲より)

伝聞昔話「死体のり」 体はつめたく、心臓は止まり、硬くなった体がその女が死んでいることを伝えていました。 家に女の死体がありました。 男にうらぎられた恨みで死んだ女です。 だれも埋葬しようと言いませんでした。 女は死体であるという体でしたが、そ…

伝聞昔話「老人外術を使う」(今昔物語より)

伝聞昔話「老人外術を使う」 七月ばかりのころです。 大和の国より多くの馬に瓜を乗せた下衆たちが京へ上っていました。 宇治の北、成らぬ柿の木と呼ばれる期の木陰で瓜の籠をおろし休んでいました。 籠から自分たちのための瓜を出し、食べたのでした。 する…

伝聞昔話「平茸守」(今昔物語より)

伝聞昔話「平茸守」 昔、信濃守藤原陳忠という者がいました。 国の務めを終えて帰京する途中、御坂の途中で馬が足を踏み外し、守が谷に落ちてしまったのです。 谷は深く、谷の底は背の高い木の先の方のはるか下にあるようでした。

伝聞昔話「ゴンゲサマ」(遠野物語より)

伝聞昔話「ゴンゲサマ」 ゴンゲサマは神楽舞の組毎に一つずつある、木彫りの像です。 獅子頭に似ていますが、少し違います。 いまだにご利益があります。 新張の八幡杜の神楽組のゴンゲサマと、土渕村五日市の神楽組のゴンゲサマは争ったことがあります。

伝聞昔話「寸白守の話」(今昔物語より)

伝聞昔話「寸白守の話」 腹の中に寸白を持った女がいました。 その女は子を産みました。 その子はとても頭が良く、出世をしていき、官職を得て信濃守となったのです。

伝聞昔話「日の本一のダメ太郎」(江戸時代の滑稽話より)

伝聞昔話「日の本一のダメ太郎」 昔、阿呆がおりました。 その阿呆は桃太郎を読んでその気になりました。 さっそく団子屋に行き、阿呆はきび団子を作らせました。 その団子は三つの団子が串にささっておりました。 「串にささっていたら使えない、串にささな…

伝聞昔話「腫物女」(今昔物語より)

伝聞昔話「腫物女」 典薬頭で腕の良い医師がいました。 ある日、この頭の家に女性の入った車が入ってきました。 「あなた様はどちら様ですか」 頭が聞いても何も答えず、車は入ってきます。

伝聞昔話・アナトールの母の語った物語「七理靴」(世界の名作集より)

伝聞昔話・アナトールの母の語った物語「七理靴」 母はよく、 「私には想像力がない」 そう私に言っていました。 母は、想像力とは千夜一夜物語のシェヘラザードがシャフリヤール王に語った夢物語を考えることだと思っていたのです。 えぇ、母は間違っていま…

伝聞昔話「興義夢応の鯉魚を描く」(雨月物語より)

伝聞昔話「夢応の鯉魚を描く」 延長のころです。 三井寺に興義という僧がいました。 興義は画の名人として有名でした。

伝聞昔話「レッシングのたとえばなし」(名作集より)

伝聞昔話「レッシングのたとえばなし」 馬と牛 勇ましい馬がその勇ましさを見せつけます。 その勇ましい馬にとくいげな少年がまたがっています。 その姿を牛がなげきました。 「なんという、なさけない姿だ。そのような何もしらぬ、しらぬことをほこる子供に…

伝言昔話「化け蜘蛛」(小泉八雲より)

伝言昔話「化け蜘蛛」 古い書物に化け蜘蛛の話が書いてあります。 化け蜘蛛は昔いたのだとか、今もまだいるのだとか、様々に言います。 「化け蜘蛛の話をしよう」 男が語り始めました。

伝言昔話「河童の子」(遠野物語より)

伝言昔話「河童の子」 河童を婿にしたものは河童の子を産みます。 河童の子は殺さなければなりません。 河童の子が生まれたら、切り刻み、1升樽に入れて、土中に埋めます。 河童の子は醜悪なので、一目でわかります。

伝聞昔話「小藤太婿におどらされたる」(宇治拾遺物語より)

伝聞昔話「小藤太婿におどらされたる」 源大納言定房の家臣に小藤太という侍がいました。 小藤太は主の政務を執っており、その手腕で屋敷は三倍にも四倍にも広がったのでした。 娘も小藤太と同じ主人に女官として仕えていました。 その娘の所へ良家の息子が…

青頭巾三分割(雨月物語より)

雨月物語青頭巾まとめて 話は独立しています。 artart1982.hatenablog.com artart1982.hatenablog.com artart1982.hatenablog.com 別に三つはしっかりくっついてないんですけどね。 雨月物語の青頭巾をもとに三つ作ったのです。 うまく分割できる話でした。 …

伝聞昔話「猫とかに」(楽しい民話)

伝聞昔話「猫とかに」 猫がすぅすぅ寝ていました。 「猫さん、猫さんかけくらべをしないかね」 カニがそう言って、猫の睡眠のじゃまをしました。 「かけっこよりも、お前を煮るか焼くか考える方がいい」 猫はかにに言いました。

伝聞昔話「蛇の女房」(今昔物語より)

伝聞昔話「蛇の女房」 河内の国、讃良の郡、馬甘に住む長者に一人の娘がいました。 四月のころです。 蚕養のために娘は道端の桑の木に登り、葉を集めていました。 「蛇がいるぞ」 道を歩いていた者が娘に教えました。

伝聞昔話「菊花の剣」(雨月物語・菊花の約より)

伝聞昔話「菊花の剣」 九月九日、菊の日。 赤穴宗右衛門の命日で自ら腹を切った日です。 丈部左門は赤穴宗右衛門と義兄弟です。

伝聞昔話「菊花の約束」(雨月物語・菊花の約より)

伝聞昔話「菊花の約束」 九月九日、菊の日。 播磨の国加古の駅に丈部左門という清貧の博士がいました。 左門は菊の日に訪ねてくると約束をした赤穴宗右衛門を待っていました。

伝聞昔話「玄象の琵琶」(今昔物語より)

伝聞昔話「玄象の琵琶」 村上天皇の時代です。 玄象という天皇家に伝わる琵琶がなくなってしまったのです。 「玄象を私の代で失くしてしまうとは」 天皇はたいそう嘆きました。

伝聞昔話「晴明を試みる僧」(宇治拾遺物語より)

伝聞昔話「晴明を試みる僧」 安倍晴明の家に美しい二人の童を連れた老いた法師がやってきました。「何か用ですかな」 晴明が法師に聞きますと、「播磨の国から来ました。陰陽道を習いたいという志があり、この道において優れている晴明殿に少々でも習いたい…

伝聞昔話「蛇女房と坊さん」(今昔物語より)

伝聞昔話「蛇女房と坊さん」 妻子のある坊さんが寺で昼寝をしていました。 その坊さんを蛇がじぃと見ていました。 蛇は坊さんの両足の付け根にある物をじぃと見ていました。

伝聞昔話「秦始皇帝天竺より自ら来る僧禁獄」(宇治拾遺物語より)

伝聞昔話「秦始皇帝天竺より自ら来る僧禁獄」 秦の始皇帝の時代の話です。 天竺から僧が渡ってきました。「お前は何者だ、何をしに来たのだ」 帝はその僧を怪しんだのです。「私は釈迦牟尼仏の御弟子です。遥か西天より渡ってきたのです」 僧が答えました。