怪談「徒然草子」

徒然なるままに、きいぼうどと心にまかせて、古典狂の怪談童話創作家の結果的にここだけの怪しいかもしれない話

2018-09-01から1ヶ月間の記事一覧

140字小説「100円の表彰状」

140字小説「100円の表彰状」 五歳の彼は欲しい物は母親にねだる物でした。 欲しい欲しいと叫べば4割の確率で手に入る物です。欲しいものが手に入る確率は値段で変動するのですが、彼にはそれはまだ分かりません。 母親の手伝いをして手に入れた百円玉…

140字小説「麦茶のボトル戦争(日常は戦場)」

140字小説「麦茶のボトル戦争(日常は戦場)」 母親と喧嘩した。麦茶のボトルを1リットルか3リットルかでもめたのだ。私は3リットル欲しかったのだ。 猫の欠伸がつきたころ。1リットル2本という答えになった。そして、事件が起きる。開店セールでオ…

伝聞昔話「タバコになった娘」(中国の楽しい民話)

伝聞昔話「タバコになった娘」 昔の中国の山東省のお話です。 ナンションという青年とイエイエという娘がいました。 二人は一目で思い思われる仲になりました。 ですが、ナンションとイエイエは家柄のつりあいが取れなかったので、結婚することはできません…

140字小説「ミネストローネ」

140字小説「ミネストローネ」 ミネストローネには細かく切った野菜がいい。 細かく切った野菜をしっかり煮込み、 それをスプーンに乗せてわしわしと食べるのだ。 スープは汁ではない。 スープはおかずである。 化け猫になった猫が眠る前に語った話である…

伝聞昔話「ちんちん小袴」(小泉八雲より)

伝聞昔話「ちんちん小袴」 日本では家の床に、いぐさを編んで作った畳という敷物を敷きます。 畳はいぐさがしっかり詰められて編んでいるので、小刀の先が刺さる程度のすきましかありません。 畳は一年に一度取り換えられるので、とても清潔です。 日本人は…

140字小説「猫の温度計」

140字小説「猫の温度計」 猫の温度計。 寒いと丸くなる。 もっと寒いと布団の中に隠れる。 温かくなると、猫の温度計はぐいんと伸びる。 大の字に伸びる。 それより熱くなると、ひんやりとした所に逃げる。 規則的にお腹が減るので、 鳩時計のように、飯…

伝聞昔話「後の千金」(宇治拾遺物語より)

伝聞昔話「後の千金」 荘子は腹が減っていました。 昔、唐土に暮らす荘子は、家がひどく貧しく、今日の食料もなかったのです。 荘子は隣に住む監河候に今日の分の粟を乞うたのです。

アイスのせトースト

今週のお題「ひんやり飯」 けっこう万能食として良いと言われているアイス。 こんがり焼いたトーストにアイスをのせたアイストーストは朝ご飯にいいそうです。 国によってはポピュラーな朝食だとか。 子どもはアイスだけ食べて終わるとも。 それじゃただのア…