怪談「徒然草子」

徒然なるままに、きいぼうどと心にまかせて、古典狂の怪談童話創作家の結果的にここだけの怪しいかもしれない話

140字小説「猫の温度計」

140字小説「猫の温度計」

 

猫の温度計。

寒いと丸くなる。

もっと寒いと布団の中に隠れる。

温かくなると、猫の温度計はぐいんと伸びる。

大の字に伸びる。

それより熱くなると、ひんやりとした所に逃げる。

規則的にお腹が減るので、

鳩時計のように、飯だ飯だと鳴く。

ただ温度計としても時計としても頼りない。

 

f:id:artart1982:20180629234625p:plain

菊池寛さんに中島敦さんに芥川龍之介さん。

何ともピンとこない感じ。

診断は毎回ドキドキしますね。

 

文体診断ロゴーン

 

わざわざこのブログに来て下さったあなたを、私は勝手に大切に思います。