140字小説「往生伝」
「往生伝」
往生伝によると、ずっと極楽の方を向けば、
極楽に行けるという。
その僧は体をひねり極楽から一時も目を離さなかったという。
ずっと見つめればいつか届くのだろうか。
ずっと見つめるとはどういうことか。
飯をくれと鳴き手をふる猫を見て、
そんなことを考えた。
猫はご飯を手に入れた。
往生伝は説話集に紛れ込みます。
宇治拾遺物語にも混ざっています。
説話集なんで混ざるのは当たり前ですけどね。
文体診断
硬めですな。
柔らかいと出てますが。
わざわざこのブログに来て下さったあなたを、私は勝手に大切に思います。
七夕は恋人たちの日
古風がお洒落、七夕は恋人たちの日
七夕は歴史が深く、地方によって違いすぎるので一言で言えません。
神さまに女の子を守らせる儀式と、中国の女神チニュウが混ざった物説を私はとっています。女神チニュウの七夕のような話は中国の話なので知りませんが。
中国風の格好をしているのはその影響と言われていますね。
チニュウの女神は親の墓を作るために奴隷になった男をすくう話が有名ですかね?
チニュウの女神はとても大きいという描写が印象に残っています。
丈六の半分で八尺かなって思ってます。どう思います?
(聞かれてもこまるでしょうが)
珍しいものではなぜか七夕が蜘蛛の化身になってる地方もあるそうです。
蜘蛛で占ったんですかね?箱に蜘蛛を閉じこめて、蜘蛛の巣で占うのですよ。
続きを読む140字小説「兎さんと亀さん」
140字小説「兎さんと亀さん」
兎は駆けくらべに勝った亀に行った。
「私は警官で、昨日も犯罪者に付き合って徹夜だった。
疲れているのを知っていたのでしょう」
兎は亀を非難した。
「君の相棒は僕の親せきで、一晩中寝ていたと言っていたよ」
亀は兎を非難した。
「太陽と風が睡眠を誘うから私は誘われてしまった」
兎はそう言うと寝た。
ダメな兎の話です。
文学の匂いが強いメンツです。
ほんとうかよ?
あとワーストの部分っていらない気がする。
橋本龍太郎さんの文章から遠いと言われてどうしろと?
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伝聞昔話「イリセートサットの怪物」(小泉八雲より)
伝聞昔話「イリセートサットの怪物」
そこは神々が最後の仕上げを忘れた地域です。
そこでは黒い海と鉛色の霧以外は、全ての物が白かったのです。
そこは陸と海の境目があいまいでした。
氷の頂は太さを気ままに変え、気ままに動き、絶滅した生き物の記録のように不気味に形を変えたのでした。
満月になると、死んだ魚を食べる犬たちが海に向かって遠吠えをします。
大熊たちがその犬たちに鋭くとがった白い岩を投げるのです。
そのような情景の中に、赤い炎の間から山がそびえたっており、この世の始まりから燃え続けている炎の泉があるのです。
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