怪談「徒然草子」

徒然なるままに、きいぼうどと心にまかせて、古典狂の怪談童話創作家の結果的にここだけの怪しいかもしれない話

2018-10-12から1日間の記事一覧

わが子人形

わが子人形 男には妻と子供がいました。 男は出世がしたかったので、妻と子をおいて、生まれた小さな島を出たのです。 一人で勝手に海をこえていった男を妻はうらみました。子は男をのろいました。 妻は子に似た人形を作り、その人形のお腹にあなたの子です…

おに雪

おに雪 おに雪という美しい尼がいました。 その尼はある村で一晩男の家にとまりました。 「あなたはとても美しい、もし、できるのならば私の妻になってくれませんか。一人では何かと不便なのです。助けると思って妻になっていただきたいのです」 男はおに雪…

きばかんのん

きばかんのん 猟師は山で見つけた千手観音の手の数をぼけぇと数えていました。 その猟師はとても腕がよく、共に猟に出ている猟犬もとても良い犬だったので猟はいつも成功するため獲物を保管する小屋はいつもいっぱいでした、なのでいつも暇だったのです。 そ…

おにぼうず

おにぼうず 荒れた小さいお寺が山の上にありました。 そこの寺はお坊様がすぐにいなくなる寺でした。 山には鬼がいるからその鬼に食われたのだろうと人々は言っていました。 その寺には今は誰もいなかったので一人のお坊様がやって来たのです。 月がきれいな…