怪談「徒然草子」

徒然なるままに、きいぼうどと心にまかせて、古典狂の怪談童話創作家の結果的にここだけの怪しいかもしれない話

怪談「夜道の同行者」

  怪談「夜道の同行者」

 

 

 暗い暗い、夜道を歩いていると、帰り道を一緒にしようとする者たちがいます。

 送り狼という妖怪がいます。その妖怪は夜道を歩いていると、

「帰り道を送ってやろう。もしこけたら食べてやろう」

 そう言ってついてきます。

 転ばなければ何も起きません。もし転んでも、あぁ疲れたといって休んだふりをすれば一緒に休憩をします。そして家に着いたらありがとうと礼を言えば、

「また送ってやろうと」

 そう言って送り狼は去っていくのです。

 見た目は狼です。

 送りイタチという妖怪がいます。

 その妖怪はお腹が空いたから米を半椀くれと言ってついてくるのです。

 家に着いたらご飯を半椀あげないともらうまで机の真ん中で寝ています。

 見た目はイタチです。

 最後に送り猫という妖怪がいます。

 夜道を歩いていると、

ハコベ

 と言って、その猫は家まで抱っこされたまま帰るのです。

 家に着くとそのまま居座ります。

 ただの猫です。

 皆さま、どうぞ夜道にはお気を付け下さい。

 

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海野十三さん、佐高信さん、宮沢賢治さん。

 

文体診断ロゴーン

 

わざわざこのブログに来て下さった貴方を私は勝手に大切に思います。