怪談「徒然草子」

徒然なるままに、きいぼうどと心にまかせて、古典狂の怪談童話創作家の結果的にここだけの怪しいかもしれない話

2018-01-01から1年間の記事一覧

お呪いマシンガン

今週のお題「#平成最後の夏」 地球の人に飽きたから、何かに会いたくて百物語を書きました。 嘘です。百物語を書いたのは本当です。 不思議ネットさんで百物語が公開されています。 不思議.net world-fusigi.net コメントを受け止めて、これからに生かしてい…

百物語作法

お題「わたしの黒歴史」 百物語は気楽なレジャーの一つです。 気軽に楽しまれている方が多いでしょう。 多いわけがないですね。 artart1982.hatenablog.com だらだらと雑に百物語に書いてきたので、最後にまとめたいと思います。 百物語は夜に百本の蝋燭を一…

140字小説「狩人」

140字小説「狩人」 若者は狩人になりました。けものを守る人と書いて狩人と言います。 狩人は山を守り伝えていく存在だと祖父の言葉を思い出したからです。宝石のように光を反射する木の葉を見て、生命の美しさを見せびらかす動物たちを見て、彼は狩人に…

140字小説「トースト(日常は戦場)」

140字小説「トースト(日常は戦場)」 母が変な知識を得てきた。トーストは片面焼きが良いという。ホイルを片面につけて片面を保護している。普通でいいじゃないかパンぐらい。目玉焼きもそうだ。ターンオーバーという両面焼き?今はフランス風といって蒸…

ホルマリンプールに浮かぶ青春(読書感想文)

お題「好きな作家」 夏らしく読書感想文です。 本は「死者の奢り」大江健三郎です。 “死者たちは、濃褐色の液に浸って、腕を絡みあい、頭を押し付けあって、ぎっしり浮かび、また半ば沈みかかっている。” 大江健三郎の死者の奢りはこのように始まります。 何…

降霊術の礼儀(降霊術で美形になれるのか?)

降霊術の礼儀 百物語に振り回された平成最後の夏。 降霊術だと、百物語やひとりかくれんぼなどがあります。 ひとりかくれんぼの人形の中身 ひとりかくれんぼは、人形に米を入れます。米には魂があると言われており、おにぎりなどの御備えは米が魂に縁が深い…

夏の終わりに呪術としての百物語

お題「わたしの黒歴史」 呪術としての百物語 夏らしいことがしたいと思い、花火は火傷するかもしれません、ならば百物語です。 百本の蝋燭を用意して、百個の不可思議な話を一話ずつ読むたびに蝋燭を消していく。 花火のようなことはできない、でも何かした…

方丈百物語写本

百個の不可思議な物語、百物語は何かを呼ぶと言います。 そんな言葉を信じて百本の蝋燭を灯してみたいと思うのです。 そして、その蝋燭を一つずつ消してみたいと思うのです。 1本目「降霊術」 降霊術というものがあります。 ひとりかくれんぼ、ひとりおしゃ…

なまはげ

神奈川育ちなので神奈川のことを書いてもいいですが、 父が東北の人間なので、東北で。 東北には様々なものがあります。 秋田県の鷹ノ巣には世界一の大太鼓があります。 で、なまはげの話でも。 なまはげは なぐごはいねがーと言いながら包丁を振り回す鬼の…

140字小説「麦茶のボトル戦争(日常は戦場)」

140字小説「麦茶のボトル戦争(日常は戦場)」 母親と喧嘩した。麦茶のボトルを1リットルか3リットルかでもめたのだ。私は3リットル欲しかったのだ。 猫の欠伸がつきたころ。1リットル2本という答えになった。そして、事件が起きる。開店セールでオ…

140字小説「猫のおもてなし」

140字小説「猫のおもてなし」 私は家の前に立っていました。そこの家には金の文字で、「猫のおもてなし」と書いてあったのです。私が入ると、飼い猫のトコがいました。 「おいしいキャットフードです」トコは言いました。私がそれを無言で見ていると、「…

詩会「あかんぼ」北原白秋

詩会「あかんぼ」北原白秋 昨日うまれたあかんぼを、 その眼を、指を、ちんぽこを、 真夏真昼の醜さに 憎さも憎く睨む時。 何かうしろに来る音に はつと恐れてわななきぬ。 『そのあかんぼを食べたし。』と 黒い女猫がそつと寄る。 わざわざこのブログに来て…

上々颱風の白崎さんに頭を叩かれた話

近所で湘風音楽堂という番組の公開収録があったんですよ。 近所の駅で公開収録ですよ。 J:COMさん、凄いなって所で公開収録です。 何故あそこ選んだのでしょうか? 番組は北原照久さんとテミヤンさんの湘風音楽堂という番組でした。 公開収録やる場所じゃな…

伝聞昔話「悪霊左府」(宇治拾遺物語より)

伝聞昔話「悪霊左府」 御堂関白殿は法成寺を建立し、毎日御堂へ可愛がっていた白い犬と共に参っていました。 ある日、門を入ろうとしたときに、この犬が前をふさぐようにほえます。 「どうした、中へ入れないではないか」 君が車からおりて入ろうとすれば、…

日光金谷ホテル

今年の5月の話です。 水曜日の日光は定休日のお店が多く、人の数も少なく落ち着いていました。 日光は山の落ちついている空気が似合う街ですので、お目当ての店がなければ水曜日は落ち着いているので分かっていれば選択肢としていいと思います。 日光金谷ホ…

百物語論

百物語とは何か ※下に百物語のリンク入れました。 百物語は百個の蝋燭を一つ話を終わるたびに消して、 百個物語が終わると何かが話すとか話さないとか、降霊術の一種です。 で、百物語は色々ありますが、考えなくても分かると思いますが。 とても大変です。…

140字小説「田作りの次郎長」

140字小説「田作りの次郎長」 暇だったので田作りの向きを揃えてやる。皆バラバラでは悲しかろうと思ったのだ。ヒレがかけているやつには補助するものをそばに置く。頑張れよと声をかける。 食べるのですがね。目付きが悪いものは次郎長と名付け反対を向…

あぶない2000年問題

今週のお題「わたしのインターネット歴」 ほとんどの人が実際に触れるのはWindows2000からですかね。 わたしも2000からですかね。 2000年前後だと思いでは原宿にホルマリン漬け売ってるお店あったなとか、けっこうエグメの作家さんが自殺しまく…

詩会「空に真っ赤な」北原白秋

詩会「空に真っ赤な」北原白秋 空に真っ赤な雲のいろ。 玻璃に真っ赤な酒のいろ。 なんでこの身が悲しかろ。 空に真っ赤な雲のいろ。 小川未明さんの記憶をなくす真っ赤なサフランの酒が印象的な、 砂漠の町とサフラン酒を思い出しました。 わざわざこのブロ…

胡椒とトマトで夏は越えられるのか?

お題「わたしの暑さ対策」 漫画で胡椒と出汁の雑炊が体にいいと書いてありました。 胡椒って体にいいの? ピペリン、カリウム、鉄分が入っているそうですが、鉄分は期待できない気がします。 血行促進、食欲増進などや、ダイエットなどのアンチエイジングも…

伝聞昔話「食人蚊」(中国の楽しい民話)

伝聞昔話「食人蚊」 ぶうぅぅん ぶうぅぅん 不快な羽音がします。 昔々の中国の話です。 中国には人を食べる大きくて恐ろしい蚊がいました。 その蚊は口先が一尺五寸あり、体中に毛が生えていて、大きな羽二枚と小さな羽二枚を使って空も陸も自由に移動でき…

怪談「夜道の同行者」

怪談「夜道の同行者」 暗い暗い、夜道を歩いていると、帰り道を一緒にしようとする者たちがいます。 送り狼という妖怪がいます。その妖怪は夜道を歩いていると、 「帰り道を送ってやろう。もしこけたら食べてやろう」 そう言ってついてきます。 転ばなければ…

怪談「漆の箱」

怪談「漆の箱」 それは蒸し暑い夜中の話です。 男は変なものを見ました。それは人に見えるのですが、何かがおかしいのです。着物を着たおかっぱ頭の女のようなものが、漆の箱を持って、ゆらんゆらん、ふらんふらんと歩いています。 そのものは男に近づいてき…

140字小説「ちか(生)」

140字小説「ちか(生)」 ちか(生)をスーパーで買った。寒かろと金の衣をつけてやる。簡単に言えば天ぷらにする。あちあちと音を立てて、野暮ったい衣が美しい金の衣に変わっていく。 スープに泳がせて食べれば、ちか(生)は往生するだろう。西方浄土…

140字怪談「五人天狗」

140字怪談「五人天狗」 山を歩くと細長い人が歩いていた。そんなふらふらしていると手で押してしまうぞと言うと、その人みたいなものは五匹の狸になって山の奥へと入っていった。 そして、お許しをといって3枚の木の葉が私の足元に置かれていた。 意味が…

怪談「提灯」

怪談「提灯」 たそがれ時はいつもぼんやりしています。 昼と夜が混ざり合って、夜になっていくので、たそがれ時はいつもぼんやりとしているのです。 人でない、動物でないものはお日さまが苦手ですから、たそがれ時にやってきて夜にかっぱつに動きます。ゆら…

140字怪談「付喪神」

140字怪談「付喪神」 付喪神という物に魂の宿った神様がいる。基本は復讐する神だが、様々な物があり、当然その物の中には名人の使った楽器もある。名人の使った琴や尺八は海外で人気だという。 私はそんなセロニアス・モンクのピアノを探している。ブリ…

自由記述帖「天使の教会」

自由記述帖「天使の教会」 山の上に教会がありました。 山の下にある町はとてもにぎやかでしたが、山の上にある教会はとても静かでした。 今はだれもいない教会に悪魔の少女が素足をぺたぺたと入っていきました。 誰もいない礼拝堂、天使の少女が蜘蛛の巣で…

自由記述帖「金魚草尼」

自由記述帖「金魚草尼」 五人のお坊様が同じ夢を見ました。 その夢は地面が光っている夢でした。 五人のお坊様は夢でみた場所に集まりました。 五人は力を合わせその場所をほったのです。 その場所にはひつぎが埋まっていました。 ひつぎの中には美しい尼様…

アナーキー読書感想文論「貧福論」「ジキニンキ」

お題「好きな作家」 読書感想文を書きませう。 読書感想文の季節ですね。 読書感想文はただ何がありました~~こう思いましたを繰り返してもいいですが、書き方もあります。 まずは作品のテーマを書く 感想文の本にはテーマがあるでしょう。 そのテーマを書…